なんちゃって看護師の徒然育児

一児の母。資格はあるもののほとんど他業種で働いていたなんちゃって看護師です。

なんちゃって看護師の授乳中の乳頭トラブル体験談と対処法まとめ

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 和泉(id:c151014)です。他業種歴の方が長いなんちゃって看護師です。現在第一子を完母で育てています。
 生後3か月頃まで、乳頭トラブルの連続でした。授乳の度に大なり小なり痛みがあり、授乳するのが憂鬱になった時期もありました。トラブルが起きる度に、試行錯誤して乗り越え…を繰り返し、生後3か月以降は痛みやトラブルなく授乳出来るようになりました。この記事では、体験したことのあるトラブルと、その時の対処法を挙げていきたいと思います。

乳頭亀裂

 読んで字の如くで、簡単に説明すると、乳首が切れて出血している状態を指します。比較的授乳開始して間もない時期に出来やすいですが、赤ちゃんが浅吸い(乳首を深く咥えておっぱいを飲めていない状態)になっていると、それ以降も出来やすいです。
 私の場合、授乳を始めたその日に切れました。しかし、切れたからといって授乳をやめることも出来ないため、そのまま続けていたら、その後2週間くらいは傷が落ち着きませんでした。授乳の度に痛むのはもちろんですが、授乳していない時も乳首が下着に擦れて痛かったです。

対処法

保湿クリームを塗る

 赤ちゃんの口に入ってもよい素材の保湿クリームを塗り、傷を保護していました。ピュアレーン、ランシノー、馬油はどれも授乳の際に拭き取る必要がないので、乳頭の保護に適していると思います。
 ピュアレーンとランシノーは、固めのしっかりとしたテクスチャーで傷を覆ってくれます。私は多めに塗り、傷をクリームで覆い被せるように塗っていました。体温で溶けて広がりますが、膜が張られているような感覚があります。適量を塗ればベチャベチャして不快ということはありませんでした。
 馬油はとても柔らかいテクスチャーで、体温で溶けると水のように皮膚の上をさらさら滑ります。そのため、保湿効果はありますが、ピュアレーンやランシノーのように、傷を守ってくれている感は薄いです。ピュアレーンやランシノーに比べると安価なので、量を気にせずたっぷり使うことが出来ます。

母乳パッドを使う

 柔らかい素材の母乳パッドを使うことで、下着で擦れる痛みが軽減しました。私は、保湿剤と併せて使っていました。

Medela(メデラ)母乳育児 ピュアレーン100 37g [並行輸入品]
カネソン Kaneson ランシノー10g 2本入
ソンバーユ 無香料 単品 70ml
ピジョン Pigeon 母乳パッド フィットアップ 126枚入 母乳育児をする多くのママに選ばれている母乳パッド
それぞれ実際に使っていた商品です。これがないと正直乗り切れませんでした。

白斑

 乳頭に出来る白い水ほうのようなものです。乳管が詰まることによって起こります。個人的には、乳頭亀裂よりも数倍痛かったです。常にまち針で乳首を刺されているような痛みがありました。背中の方まで鋭い痛みが走るときも多々ありました。白斑が出来てからは、授乳の度に「痛い!」と声を上げていました。それくらい痛かったです。

対処法

いろんな授乳体勢で授乳する

 授乳時に赤ちゃんに詰まりを吸い取ってもらいました。助産師さんにおっぱいマッサージをして、詰まりを取ってもらう方法もあります。私の場合、乳腺炎になった時に丁度出来ていたので、マッサージしてもらいましたが取りきれず、結局授乳で乗り越えました。
 白斑や乳腺炎は、同じ授乳体勢で授乳を続けることで起こりやすくなります。体勢によって、赤ちゃんに吸い出される乳管に偏りが出るからです。その結果、あまり吸われなかった乳管が詰まり、白斑が出来ます。私の場合、横抱きでばかり授乳していた結果、乳頭の向かって左上あたりに白斑が出来ました。1週間ほどフットボール抱き、レイドバック法、添い乳等色々試した結果、添い乳をしていた時に白斑が無くなりました。


 その他にも乳腺炎になった事があります。乳腺炎の体験談・対処法はこちらの記事にまとめました。
www.izumi35.site
 いろんなトラブルを経験しましたが、病院に駆け込んだのは後にも先にも乳腺炎だけです。まさに地獄でした。

おわりに

 乳頭トラブルが1つあるだけでも、授乳は痛くてつらいものになってしまいます。トラブル続きだった頃は、授乳が憂鬱に感じられました。また、授乳している時以外にも痛みが強い時期は、1日中憂鬱な気分で過ごしていました。この記事が、今トラブルを抱えている方の解決する手助けとなれば幸いです。


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生後一ヶ月で混合から完母に移行するまでレポとその方法

はじめに

 和泉(id:c151014)です。他業種歴の方が長いなんちゃって看護師です。現在第一子を完全母乳で育てています。完母に移行してから今に至るまで、健康状態や体重増加に問題はありません。
 当初は混合希望でした。理由は「母乳が十分な量出るか分からなかったから」です。母乳不足で赤ちゃんの体重が増えなかったら困るな、と思い、バースプランの一部として混合希望を出しました。実際に、入院中もミルクを足しながら授乳していました。退院後は、授乳を終えても泣き止まず「飲み足りないのかな?」と思われるときや、ぐっすり寝て欲しい夜間にミルクを足していました。でも、長くは続きませんでした。とにかくミルクを作るのが手間で面倒に感じたからです。
 ちょうどこの頃、母乳育児について調べていました。色々調べていくうちに「ミルクをやめて母乳だけでいけるのでは?」と考えるようになりました。
 1ヶ月検診、新生児訪問時に助産師さんにも相談し、完全母乳に移行しました。

完母に切り替えようと思った理由

  • 赤ちゃんの体重増加が十分だった(日増50グラム)
  • 母乳を十分な量飲めているサインがあった(日にオムツ5~6枚がおしっこでずっしりと濡れる)

 が、ありました。もしこの2つを満たしていないと、助産師さんからミルクを足すことを勧められるかもしれません。赤ちゃんの経過や、様子を伝え、助産師さんと相談することをお勧めします。
 また、

  • 乳頭混乱が起こるのが怖かった

 というのもあります。乳頭混乱は混合栄養の赤ちゃんに起こる現象で、哺乳瓶での授乳を好み、お母さんの乳首を拒否してしまいます。ミルクより母乳に比重を置きたかったので、乳頭混乱を起こす前に母乳育児に切り替えようと思いました。

 その他にも「完母だと妊娠中増えた体重を落としやすい」とか「ミルクの準備が手間」と言った、私個人の希望もありました(笑)

切り替えるためにしたこと

  • 頻回授乳

 この一点に尽きます。頻回授乳とは、赤ちゃんが泣くたびに母乳を与えることを指します。母乳は赤ちゃんに吸われることによって作られるので、赤ちゃんが吸う回数が増えると、作られる母乳の量も増えます。そうするうちに、赤ちゃんが必要としている量の母乳が作られるようになるという仕組みです。母乳を増やしたければ、とにかく頻回授乳をすることが大切です。また、母乳分泌に働くプロラクチンというホルモンが一番増えるのは夜のため、夜間授乳をすると効率的・効果的に母乳の量を増やせます。

実際に移行するまで

 頻回授乳中は、1日中2~3時間おきに授乳していました。1日あたりの授乳回数は10回前後でした。夜中も同じペースで起きて授乳をしないといけないので、正直体力的にはきつかったです。
 移行してから1~2週間くらいは「足りてるのかな?」と心配していました。しかし、活気が無くなったり、やたらとおっぱいを欲しがったり、授乳間隔が極端に短くなったりという様子は見られませんでした。また、母乳が足りているか判断する指標のひとつに、おしっこがオムツ5~6枚/日しっかり出ているかというものがあるのですが、そちらもクリアしていました。そのため、そのままミルクを足さずに授乳を続けました。
 その他にも、体重増加があれば足りているサインとのことで、大体2週間ごとに体重を測定しました。100グラム単位でしか計れない大人用の体重計でしたが、増加が確認出来たので細かくは調べませんでした。もし詳しく知りたい方は、ベビースケールで計って下さい。家にないという方でも、保健センターやデパートの授乳質に置いてあることが多いので、利用するのがお勧めです。

 私の場合、生後2か月を迎える頃には、完全に完母に移行していました。その後も完母で育てています。

まとめ

 母乳の量を増やすなら頻回授乳!
 完母に移行するにあたって、NPO法人 ラ・レーチェ・リーグ日本のWEBサイトを参考にしました。
llljapan.org
 メニュー>知りたいことを探す>母乳なんでも相談室
 上記ページに、母乳が足りているか判断する目安や、授乳間隔・回数に関する情報が載っています。
また、赤ちゃんの健康に関わることなので、何か不安や疑問があれば、医師や助産師に相談して下さい。私も助産師さんに今までの経過を相談の上、完母に移行しています。

おわりに

 繰り返しにはなりますが、現在混合・ミルクの方は、かかりつけのお医者さんや助産師さんに、赤ちゃんの健康状態を診ていただいた上で、授乳方法をお選び下さい。お母さんや赤ちゃんの健康状態によっては、母乳でそだてたかったけれどミルクが必要、という状況もあるからです。
 授乳は、赤ちゃんの健康、ひいては命を守る大切な行為です。医学的にミルクが必要と判断された場合には、母乳にこだわらず、必要に応じてミルクを利用して下さい。赤ちゃんの命を守ることに変わりはありません。

なんちゃって看護師がまとめる授乳体勢の種類一覧と、メリット・デメリット・体験談

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 和泉(id:c151014)です。他業種歴の方が長いなんちゃって看護師です。現在第一子を完母で育てています。
 この記事では、私が実践したことのある授乳体勢について、個人的な感想と、実践した上で考えられるメリット・デメリットを挙げていきます。今現在、授乳で悩まれているお母さんにとって、少しでも参考になれば幸いです。

はじめに

 母親学級や入院中、助産師さんから教えてもらう授乳体勢は、主に授乳クッションを使っての横抱き・フットボール抱きの2つかと思います。これはポピュラーな授乳体勢で、私も入院中、この2つを教えてもらいました。しかし、授乳体勢には色々な種類があります。赤ちゃんやお母さんの体格や、赤ちゃんの好きな姿勢もあるため「この授乳体勢が一番楽!」というのは、一人一人違います。どの体勢が自分に一番合っているかは、試してみないと分かりません。
 産後は、お産で体力を消耗していたし、1日に何回も授乳するため「少しでも楽に授乳したい」と思っていました。しかし、どんな授乳体勢があるのか知識としてはありましたが、実際にその体勢で授乳した方の、生の声を聞くことは出来ませんでした。当時を振り返ると、そういった生の声を聞くことが出来れば、より効率的に授乳体勢を選び、練習することが出来たのになと思います。一人でトライアンドエラーを繰り返すのは、産後の体力では辛く厳しいものがありました。そういった思いがあり、今回ブログを書くに至りました。

授乳体勢の種類

  • 横抱き
  • フットボール抱き
  • 縦抱き
  • レイドバック法
  • 添い乳

 私が実践したことのある授乳体勢の中で、WEBや書籍でよく目にする通称を挙げました。この通称であれば、助産師さんにも通じると思います。この記事を読み「実際に助産師さんに質問してみて、試してみたい・指導を受けたい」という方は、上記通称を使っていただければと思います。

横抱き

 基本の授乳体勢と言ってもいい体勢です。授乳する乳房と、同じ側の二の腕に赤ちゃんの頭を乗せ、反対側の腕で体を支えます。授乳クッションに赤ちゃんの体を乗せ、頭や体を支えると楽に授乳出来ます。授乳する乳房側の腕と、反対の腕で頭を支えると「交差抱き」という呼び方になります。授乳体勢が似ているため、ここで一緒に紹介させていただきます。

メリット

 授乳クッションを使うと、腕の力を使わなくてもいいため楽に授乳出来ます。
 赤ちゃんの体勢を整えやすいため、浅吸いになりにくいです。

デメリット

 私の場合ですが、授乳クッション無しでは横抱きで授乳出来なかったので、外出先では困りました。また、体が大きくなってくると、授乳クッションからはみ出したり、体勢が不安定になります。

感想

 ポピュラーな授乳体勢なだけあって、授乳しやすかったです。体が大きくなってくる生後3か月頃までは、ずっと横抱きで授乳していました。ただ、私は授乳しているうちに前傾姿勢になってしまうことが多く、背中から腰にかけてのこりがひどかったです。また、手頃なソファや椅子がなく、床に直接あぐらをかいて授乳していたのですが、股関節を痛めました。住環境によっては、意外と体を痛めやすい授乳体勢かなとも思います。

フットボール抱き

 言葉通り、フットボールを持つような腕の形で授乳する方法です。例えば、右側のおっぱいで授乳したい場合、右脇で赤ちゃんの体を挟み、右手で赤ちゃんの頭を支えます。

メリット

 横抱きでは吸い付きづらいと言われた乳首の形でも、授乳出来ることがあります。
 また、横抱きだと飲み残しやすい、乳房の外側・下側に溜まったおっぱいを飲める姿勢なので、乳腺炎予防になります。

デメリット

 赤ちゃんの足がお母さんの背中側にあるため、体全体を密着させるのが難しいです。赤ちゃんが動くようになると、より難しくなります。
 背中側の授乳クッションの位置を調整するのも難しいです。

感想

 片方の乳首の形が、横抱きだと吸い付きづらいかもしれないと言われており、実際上手く授乳出来ませんでした。しかし、フットボール抱きで授乳することが出来たため、生後2か月頃までは横抱きとフットボール抱きメインで授乳していました。それ以降は、体が大きくなって授乳クッションからはみ出してしまうのと、体を動かすようになり姿勢を保つのが難しくなったので、フットボール抱きを卒業しました。

縦抱き

 赤ちゃんを縦抱きして授乳する方法です。そのまんまですね。赤ちゃんの体格によって、お母さんの膝に座らせるか、床に座らせるか変わってきます。いずれにしろ楽な方を選べばよいと思います。

メリット

 腰据わり後なら、抱っこしないぶん楽です。
 また、授乳クッションを使わなくてもいいので、すぐに、どこでも授乳出来ます。

デメリット

 上手に、楽に授乳出来るのが腰据わり後なので、7~8か月頃までは難しいです。

感想

 首が据わった4か月頃に挑戦しましたが、腰が据わっていないと難しいかなと感じました。腰据わり前だと、体を支えても、傾いたり、ぐにゃぐにゃと腰が曲がってしまったりして、赤ちゃんの姿勢が安定しません。体が動くと口も離れてしまうため、授乳が中断してしまいました。

レイドバック法

 お母さんがソファやクッションにもたれ、赤ちゃんをお腹の上にうつ伏せに乗せて授乳する方法です。赤ちゃんの背中やお尻を、腕や手のひらで軽く支えます。カンガルーケアの姿勢を思い浮かべていただくと、分かりやすいかなと思います。海外ではメジャーな授乳体勢の1つです。

メリット

 他の授乳体勢に比べて、圧倒的に肩・腰への負担が少ないです。赤ちゃんの体を支える際に、ほとんど力が要らないので、肩こりや腱鞘炎に悩まされているお母さんにはお勧めです。
 体を起こさなくても良いので、肩や腰だけでなく、体全体もとても楽です。

デメリット

 赤ちゃんをうつ伏せにするので、鼻がおっぱいに埋もれたり、体がずれたりすると窒息の可能性があります。他の授乳体勢の時以上に、授乳中は赤ちゃんの呼吸状態や、体勢を注意する必要があります。授乳中は目を離さないようにして下さい。
 お母さんと赤ちゃんの体格によっては、乳首と赤ちゃんの口の位置がうまく合わず、体勢を作るのが難しいです。

感想

 体は楽だけど、色々と難しい!特に難しかったのが、赤ちゃんの口を乳首へ誘導する、赤ちゃんの鼻がおっぱいに埋もれないようにする、赤ちゃんの体がずれないよう固定する、の3つでした。泣いている赤ちゃんに乳首を咥えさせるのは、慣れている授乳体勢でも難しい時があります。体を起こし、咥えさせてから横になるパターンと、横になったまま体を抱き上げ咥えさせるパターンの2つを試しましたが、どちらもしっくりきませんでした。また、私の場合、45度以上横になると赤ちゃんの鼻が埋もれてしまったので、クッションでの角度の調整が難しかったです。体を起こしすぎると、赤ちゃんの体がずり落ちて乳首に届かなくなるし、横になりすぎると赤ちゃんの鼻が埋もれるし…。マスターすればとても楽に授乳出来る分、上手くいかず残念でした。

添い乳

 お母さんと赤ちゃんが向かい合って寝転んだまま、授乳する方法です。乳首と赤ちゃんの口の位置を合わせ、必要であれば赤ちゃんの頭や体を支えます。お母さんは枕を使ったり、腕枕をすると、より楽に授乳出来ます。

メリット

 他のどの授乳体勢よりも楽です。

デメリット

 外出先では、ほぼ添い乳では授乳出来ません。寝転ばないといけないため、自宅内でも授乳出来る場所が限られます。
 赤ちゃんのおっぱい飲む位置がほぼ固定されるため、飲み残しが起こりやすく、しこりが出来たり乳腺炎になる可能性があります。
 首の据わっていない赤ちゃんでは、横を向いた姿勢を保つのが難しいため、添い乳自体が難しいです。枕や丸めたタオルで頭や体を支えてあげれば、首が据わる前でも添い乳は可能ですが、コツを掴むまでは難しいです。
 添い乳をしたままお母さんが寝入ってしまうと、寝返りを打って赤ちゃんに覆い被さってしまい、窒息する可能性があります。
 使用する枕の高さが合わなかったり、腕枕を続けていると肩こりになりやすいです。

感想

 メリットよりもデメリットの方が遙かに多いのですが、私は添い乳が出来るようになってからは、添い乳でしか授乳していません。一番勧めたいのも添い乳です(笑)理由は、何よりも楽だからです。本当に楽です。横抱きで授乳していた頃は、肩も腰も凝ってバキバキで全身痛かったのですが、添い乳にしてからは痛みから解放されました。これだけでも、添い乳にて良かった、添い乳をするメリットがあると思いました。
 寝かしつけも添い乳ですることで、成功率が100%になりました。赤ちゃんにもよると思いますが、私の子の場合、添い乳をすれば必ず寝ます。眠い中抱っこするつらさ、背中スイッチで寝かしつけを一からやり直す理不尽さから解放された喜びは、筆舌に尽くしがたいです。ただし、寝かしつけをおっぱいに頼ってしまうと、断乳時及び断乳後の寝かしつけが、よりハードモードになる可能性もあります。そのため、寝かしつけに関しては、各ご家庭の方針に沿ってされた方がよいかなと思います。

すべての授乳体勢に共通する注意事項

 どの授乳体勢でも、赤ちゃんに乳首を深く咥えて貰うことが大事です。逆に言えば、これさえ出来ていれば、どの授乳体勢を選んでも構いません。お母さんが一番楽な授乳体勢で授乳をすれば良いのです。しかし、赤ちゃんに深く咥えてもらえず、浅吸いの状態になると、どんな授乳体勢でも、乳頭トラブルが起きます。乳首が切れたり、水胞が出来たりします。そもそも浅吸いだと、授乳時めちゃくちゃ痛いです。また、浅吸いは有効な吸い方ではないため、十分な量のおっぱいが飲めません。お腹が空くため授乳回数が増えたり、体重増加が思わしくなくなる可能性が高いです。
 授乳時には、乳輪が隠れるくらいまで、大きく口を開けて咥えさせて下さい。私は、乳房を持って、赤ちゃんの唇を乳首でつついて口を開けるのを待ち、開いたタイミングで下唇に乳輪を合わせ乳首をねじ込んでました。また、お母さんと赤ちゃんの体が離れていると、唇が離れ浅吸いになってしまうため、密着して下さい。他にも、赤ちゃんの体がねじれていると、同じように浅吸いになってしまいます。赤ちゃんのおへそが、お母さんの体の方向を向いているようにして下さい。私は、赤ちゃんのおへそが、自分の体にぴったりくっつくように体勢を整えていました。

おわりに

 授乳ってめちゃくちゃ大変ですよね。私も実際に授乳するまでは「おっぱい咥えさせるだけじゃん」という軽い認識でした。しかし、その認識は授乳開始初日で打ち砕かれました。本当に大変です。加えて、慣れるまでは激痛との戦いです。軌道に乗るまでは「ここまでして母乳にこだわる必要があるのか?」と遠い目をしながら自問自答していました。でも、母乳育児をしたいという気持ちは変わりませんでした。だから、少しでも楽に、痛みなく授乳できるように、試行錯誤を繰り返しました。そして今に至ります。
 少しでも楽に授乳しましょう。辛いと感じることは、長く続けることは出来ません。楽をすることは悪ではなく、むしろ、絶対に必要なことだと思います。この記事が、授乳を楽に行えるようになるきっかけになれば嬉しいです。

地獄の乳腺炎レポと、予防法・対処法まとめ

 和泉(id:c151014)です。他業種歴の方が長いなんちゃって看護師です。現在第一子を完母で育てています。元々強い希望があって完母を選んだわけではなく、生後一ヶ月くらいまで混合でした。しかし、思っていた以上にミルクの準備が大変で、完母に切り替えた次第です。
 母乳育児が軌道に乗るまでは大変でした。授乳を始めたその日から乳首は切れるわ、胸が岩のようにガチガチに張って痛くなるわ、自分が想像していたよりもずっと過酷な道でした。幸いにも赤ちゃんの体重増加には問題がありませんでしたが、生後3か月頃まで授乳の度に激痛と戦っていました。例えるなら、まち針で乳首を容赦なく刺されているような痛みです。当時は白斑が出来ていたため、余計に痛かったのかもしれません。時には「ここまでして母乳にこだわる必要はあるのか?」と遠い目をしながら授乳していました。それくらい授乳時の痛みは辛かったです。
 そんな痛みだらけの授乳ライフの中でも、群を抜いてヤバかったのが乳腺炎です。「乳腺炎は本当につらい」と、知識としてはあったので、母乳育児を始めた頃から、乳腺炎にならないように気を付けてきました。その甲斐もあって、乳首のトラブルに悩まされながらも、乳腺炎になることはありませんでした。しかし、生後2か月頃、ひょんな事から乳腺炎を発症させてしまいました。
 今回の記事は、乳腺炎になった理由と、その後の対処についてです。

原因

 結論から言うと「授乳間隔を空けすぎた」です。
 乳腺炎は「乳管の閉塞・乳汁の貯留」によって起こります。簡単に言うと、おっぱいの出てくる乳管が詰まって、おっぱいが溜まってしまうことです。原因としては「授乳間隔空けすぎ」「同じ授乳姿勢で飲ませすぎ」があります。授乳間隔を空けすぎると、作ったおっぱいを外に出せずに溜まってしまい、乳管が詰まってしまいます。また、同じ授乳姿勢で飲ませ続けると、赤ちゃんが吸い出す乳管に偏りが生まれるため、吸われていない乳管が詰まってしまいます。*1

 その日は、赤ちゃんを連れて半日ほど出掛ける用事がありました。当時は3時間おきに授乳をしていたため「外出直前に授乳して、外出先でも1度授乳をすればいいな」と考えていました。しかし、外出前の授乳は出来たものの、外出中での授乳が出来ませんでした。何故なら、赤ちゃんがグッスリ寝入ってしまっていたからです(泣)どれだけ声を掛けても、さすっても揺すっても起きません。無理矢理口の中に乳首をねじ込んだりもしましたが、気のない様子で2、3回乳首を吸って終わり。帰りの電車の時間もあったため、「帰ってから授乳すればいいか」と諦めて帰ることにしました。この判断が間違っていました。
 月齢が進んでくると授乳間隔が空いてくるため、今現在は半日程度であれば授乳しなくてもなんとか大丈夫(念のため圧抜き程度の搾乳はしています)です。当時は、母乳の分泌量が増えていく時期だったこと、まだ授乳間隔が3時間おきだったことが重なって、半日ほどでしこりが出来てしまったのかなと思います。

 帰宅して授乳すると、胸の張りは収まりました。しかし、授乳しても無くならないしこりが、一箇所だけありました。押すと痛いけれど、押さなければさほど気にならないしこりでした。何回か飲んでもらううちにしこりもなくなるだろうと思い、そのまま放置しました。この判断がまた、いけませんでした。時間が経てば経つほど、しこりがじんじんと痛むようになってきました。「押すと痛い」から「押さなくても痛い」に変わっていました。おまけに、なんだかしこりのある部分が赤い。…そこで私は確信しました。「乳腺炎だ」と。認めたくはありませんでしたが、なってしまった以上、治すしかありません。放っておくと悪化する一方です。また、細菌感染を起こすと、高熱を引き起こすこともあります。最悪の事態に陥る前になんとかしなければ、と、治すために手を尽くすことに決めました。

自分でできる対処法を実践する

頻回授乳をする

 とにかく授乳し、赤ちゃんにおっぱいを吸い出してもらいました。妊産婦さんでしたら「乳腺炎になったとき、助産師さんのおっぱいマッサージを受けると治る」という話を1度は聞いたことがあるかと思います。これは、マッサージによって乳管の詰まりを解消し、溜まっていた乳汁が外に出るから治るからです。ということは、おっぱいマッサージをしてもらわなくても、赤ちゃんにつまりを吸い出してもらい、溜まったおっぱいを出すことが出来ればいい訳です。

授乳体勢を変える

 つまりを取るには、赤ちゃんの下顎がしこりの部分にくるように体勢を整え授乳するのが一番有効です。おっぱいの下側にしこりがあったため、いつもは横抱きで授乳していましたが、縦抱きでの授乳にもチャレンジしてみました。激痛でしたが、ここで授乳を止めれば事態は悪化する一方です。退くも地獄進むも地獄の世界でした。冗談抜きに涙を流しながら、一晩中授乳し続けた結果…しこりは小さくなったものの、まだ残っていました。もう自分の力だけでは限界があると思い、おっぱいマッサージを受けるため病院へ行くことを決めました。

おっぱいマッサージを受ける

 出産した病院の母乳外来枠で「乳腺炎になったのでおっぱいマッサージをして欲しい」と予約を取り、受診しました。「おっぱいマッサージはめちゃくちゃ痛い」と聞いていたし、レポ漫画やブログを読んでも「めちゃくちゃ痛い」というものが多かったため、覚悟していきました。しかし、実際に受けてみると拍子抜けなほど痛くありませんでした。もちろん、痛いことは痛いです。けれども「めちゃくちゃ」が付くほどかというと、そうでもありませんでした。少なくとも、マッサージ中に助産師さんと談笑できるレベルではありました。

 ただし、私の場合、自分にできる対処法を実践していたおかげか、来院した時点でほとんどつまりは取れていました。自分では気付いていなかったのですが、助産師さんにマッサージ開始時点で「詰まってたとこからおっぱい出てるよ」と言われたのです。朝の時点でしこりは残っていたのですが、自分の判断・対処法は間違っていなかったんだな、と安心しました。でもやっぱり痛すぎたので、マッサージで最後のひと押しをしてもらえて良かったです(笑)
 助産師さんには「赤ちゃんに飲んで貰うのが一番。授乳中に赤ちゃんが乳首を咥えて引っ張るのは、乳首をしごいてつまりを取ろうとしているから」と教えてもらいました。言われてみれば、昨晩は確かに乳首を引っ張られることが多かったので、赤ちゃんがつまりを取っていてくれたんだなと感動しました。「痛い!」と内心怒ってしまって申し訳なくなりました。マッサージ後も「とにかく、たくさん、いろんな体勢で授乳してね」と「外出等で長時間授乳出来ない時は、圧抜き程度に搾乳したほうがいい」と指導されました。

 マッサージ後は医師の診察を受け、葛根湯を処方されました。葛根湯は血の巡りを良くするとのことで、乳腺炎の場合よく処方されるそうです。ちなみに、私が出産した病院では「母乳外来は自費になる」と退院時に説明を受けていたのですが、今回は保険診療となり3割負担で済みました。医師の診断・薬の処方がある場合、保険診療となる場合があるそうです。会計が地味に怖かったので、とてもありがたかったです。

その後

 乳腺炎を経験してからは、授乳間隔と授乳姿勢を意識して授乳するようになりました。その甲斐あってか、これ以降は乳腺炎になっていません。それどころか、授乳姿勢を見直したところ、ずっと悩まされていた白斑もなくなりました。この白斑が激痛の原因だったのか、白斑がなくなって以降は授乳時の痛みはすっかり消え、ノーストレスで授乳できるようになりました。
 出産後、ほとんどすべての産婦さんが口酸っぱく「いろんな体勢で授乳してね!」と指導されるものと思います。それはやはり乳腺炎や白斑の予防になるからなのですが、身を持って体験することで、改めてその指導の大切さが身に沁みました。みなさま、いろんな体勢で授乳しましょうね!(泣き笑い)

対処法まとめ

 乳腺炎予防の段階としては、

  • 授乳間隔を空けすぎない!
  • 色んな授乳体勢で授乳する!

 の2点に尽きるかなと思います。

 なってしまってからは、

  • 頻回授乳をする
  • しこりのある部分に赤ちゃんの下顎が来るよう、授乳体勢を整える
  • 改善されなければおっぱいマッサージを受ける

 をお薦めします。おっぱいマッサージは効果抜群で一気に解決出来るので、最後の切り札として利用するのがいいかなと思います。けれども、一度受けたらそれ以降乳腺炎にならないわけではないので、やはり予防に力を入れる方がいいと思います。

授乳中参考にしたサイト

NPO法人 ラ・レーチェ・リーグ日本

llljapan.org
 産婦人科の先生や、母乳育児の臨床管理を専門とする医療専門家であるラクテーション・コンサルタントの方もお薦めされている団体のサイトです。
 メニュー>知りたいことを探す>母乳なんでも相談室
 メニュー>知りたいことを探す>無料リーフレット
 退院後は、この二つのページに記載されている情報を頼りに、母乳育児をしてきました。「授乳間隔が短いけど、母乳が足りてないのかな?」「母乳が足りているかどうか判断する方法は?」など、母乳育児をする上で知りたい情報がピンポイントで、やさしい言葉で書かれています。

NPO法人 日本ラクテーション・コンサルタント協会

www.jalc-net.jp
 上でも紹介した、母乳育児の臨床管理を専門とする医療専門家であるラクテーション・コンサルタントの公式サイトです。信頼できる情報が載っています。ちなみに、ラ・レーチェ・リーグ日本とは、正式な協力関係にある組織となります。

最後に――とはいえども専門家に診てもらうのが一番

 個人の健康問題においては、経過や背景を把握されているかかりつけ医を受信するのが一番確実です。問診・診察を行い、総合的に判断してもらうこと以上に信頼できる方法はありません。質問サイト等で相談するという方法もありますが、どうしても情報に主観が入るため偏ります。また、回答してくださった方が、その判断に責任を持ってくださるかというと、そうではありません。
 この体験談も「こんな例もあるという参考になれば」という思いで書きましたが、「どうしても不安だ」「どうしても知りたい」という健康上の疑問や問題がありましたら、迷わず受診されることをお薦めします。


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*1:平易な言葉で端折って説明しましたが、詳しくはかかりつけのお医者様や助産師に尋ねてください

無痛分娩体験レポ

はじめに

 和泉(id:c151014)です。私は第一子を無痛分娩で出産しました。理由はただ1つ、痛いのが苦手だからです。
 本当に痛みに弱く、歯医者を受診するときも「麻酔の注射を刺す前に、塗る麻酔をお願いしましす」とお願いするくらい、痛いのが苦手です。小さい頃から「子どもは欲しいけど、陣痛が怖いから出産はしたくない」と大真面目に考えていました。無痛分娩という分娩方法を知ってからは「子どもを産むなら、絶対無痛分娩にしよう」と思っていました。そのため、妊娠が分かった後、すぐにしたことは、無痛分娩を扱っている病院を調べることでした。

出産まで

 無痛分娩出来る病院は、増えてきているとはいえ限られています。転院は手間ですし、初期から経過を診てもらえた方が安心出来ます。それに、人気の病院では、妊娠〇週までに出産予約しないと分娩出来ない…なんてこともあります。口コミを探し、自宅からの距離と通院手段を調べ、費用を比較して…と、他の方がするようにいくつかの病院を検討し、最終的に、実際に出産した病院に初診からかかりました。

 無痛分娩を扱う病院でも、24時間無痛分娩対応の病院もあれば、平日のみ対応、平日でも夜間は対応不可、祝日は対応不可、など、様々な条件があります。
 私が出産した病院は、平日のみ対応可・祝日は不可という条件でした。また、どうしても無痛分娩で産みたい場合は、予め入院日を決め、促進剤を使って陣痛を起こすという方法を使うと説明を受けました。入院日は、検診で経過を診ながら、先生と相談の上で決めるとのことでした。私の場合「どうしても無痛分娩で産みたい」という希望を出していたので、妊娠39週の平日に入院の予約をしました。まさか、その前に産まれることになるとは、この時は思いもよりませんでした。

出産当日

まさかの無痛分娩不可能?

 昼頃、生理痛のような下腹部痛が始まりました。しかし、2~3時間おきにやって来ては引いていきます。痛みも弱いし間隔も長くてバラバラなので、まさか陣痛とは思っていませんでした。夜になり、痛みの間隔はどんどん短くなっていきました。痛みがあるときは「イテテ!」と声を出したくなるくらいでしたが、痛みが引くと何事も無かったかのように元通りになります。まさか陣痛?陣痛アプリで間隔計ってみようかな…と記録を始めた時には、既に10分間隔を切っており、痛みがあるときには歩けないくらいに痛みが強くなっていました。
 ヒイヒイ言いながら何とか夫と病院に行き、内診してもらったところ、子宮口が1cm程開いているとのことでした。ただ「初産婦でまだ1cmしか開いてないから、一旦帰宅してください」と帰されそうに。もうこの時点で身動き取れないくらい痛い上に、痛すぎて叫びまくっていたので「このまま帰されても困る」という一心で夫と抗議し、そのまま入院することとなりました。しかし、無慈悲にも「無痛分娩は出来ませんよ」と一言。そう、この日は金曜日で、次の日は土曜日。無痛分娩対応不可の日だったんです。しかし、陣痛が来てしまった以上産むしかない。「麻酔が使えないなら、せめて早く産もう!」と決意したのを覚えています。

 しかし、痛みは強くなるばかりだし、間隔はどんどん短くなっていて、病院に着いてからはずっと叫び通しでした。痛すぎて身動きひとつ取れず、ひたすら絶叫。声は出さず深呼吸した方が痛みが和らぐ、と知識はあったのですが、叫ぶのを我慢出来ないくらい痛かったです。何時間くらい痛みと格闘していたかは記憶にないのですが、不意にいきみたい感覚に襲われました。明らかに先ほどまでとは違う感覚で、ナースコールして「いきみたくなってきたんですけど…」と正直に伝えました。その後、内診してもらったところ、子宮口が8cmまで開いているとのことでした。
 助産師さんも驚くくらい分娩の進みが早く、一気に出産モードとなり、慌ただしく分娩準備が始まりました。そんな中、痛すぎて叫びながら号泣していた私に「無痛分娩出来るから頑張って」と助産師さん。どうやら、運良く当直の医師が無痛分娩出来る方だったらしく、九死に一生を得た気分でした。

なんとか無痛分娩へ

 私が出産した病院では、子宮口が5cmまで開いたら硬膜外麻酔を始める決まりとなっていました。私の場合、内診したら既に5cm以上開いていたため、内診後すぐに硬膜外麻酔を始めることとなりました。
 硬膜外麻酔を行うには、エビのように背中を丸め、施術中は動かないようにしなければなりません。これが本当に大変でした。何故かというと、その間にも陣痛が絶え間なく襲ってくるからです。痛くてジッとなんかしていられません。しかし「動いてしまって失敗となってはいけない、合併症が起きたら洒落にならない」という意識が痛みに勝り、何とか動かず処置を受けることが出来ました。
 この硬膜外麻酔も「留置するまでが痛そうでイヤだな…」と思っていたのですが、陣痛の方が遙かに痛く、そんな陣痛のさなかに行ったためか、痛みは全くありませんでした。いつ穿刺したのかも分かりません。

麻酔が効いてから

 麻酔が効き始めてからは、体中がブルブルと震え始めました。自分の意思では止められず、歯がカチカチと鳴るほどです。麻酔の影響で体温の調節能力が一時的に鈍くなるため、寒気や震えが起きることがあるそうなので、私の場合もそうだったのではと思います。寒気もすごくて、夫が「暑い」と言うくらい暖房の効いている部屋なのに、毛布を掛けて貰ったりしました。その他には、麻酔の副作用は感じませんでした。

 痛みに関しては、嘘のようにすっかり消えました。陣痛のピーク時の痛みが、昼頃感じていた生理痛ほどの痛みに変わりました。それまで、我を忘れ、泣き叫び通しだったのが、助産師さんや夫と談笑出来るほどになりました。助産師さんには「無痛分娩じゃなかったら、こんな風に笑顔でお産は出来ないよ」と言われました。それまで叫び狂っていた私としても、本当にそうだと思います。

 無痛分娩のデメリットに、痛みを感じにくくなることで、いきむタイミングが掴めず分娩が長引くというものがあります。助産師さんに「いきみはじめてから産まれるまで、普通なら1時間くらい、無痛分娩なら2時間くらい」と教えて貰いました。麻酔をかけるまでは、はっきりといきみたいタイミングがあり、それに合わせていきめたのですが(本当は、子宮口全開になり、助産師さんからゴーサインが出るまでいきんじゃダメですよ)麻酔が効いてからは、痛みと共にいきみたさも薄れて、意識しないといきめませんでした。
 いきむタイミングに関しては、助産師さんが指導してくれるので、従っていればまず問題はありません。いきむ時の体勢も指示があるので大丈夫です。結局、助産師さんの言葉通り、麻酔をかけてから約2時間後、第一子を出産しました。

出産後

 いつ麻酔が切れたのかは記憶にありません。硬膜外麻酔を抜いたタイミングも、正直忘れてしまいました。申し訳ない…。カンガルーケア後、会陰縫合を行ったのですが、その時には縫われる痛みがありました。しかし、その後は出産後の神経の昂ぶりもあって、痛みは感じませんでした。一晩中眠らず痛みと戦っていたため、全身のだるさはありましたが、痛みがないぶん予想していたよりずっと楽でした。

 無痛分娩のメリットとして、体力の消耗が少ないという点があります。痛みに耐えるのも、そんな中いきむのも、共に体力をすごく消耗します。出産後、3時間ほど安静にしてから、分娩室から病室に車椅子で移動したのですが、車椅子まで歩く様子を見た助産師さんに「1人で支えなく歩くし、車椅子に座っても痛がらないし、無痛分娩のおかげだね」と言われました。結構、この動作すら難しい産婦さんもいるそうです。
産後2日目には実母が面会に来たのですが「そんなに動けるの?痛くないの?普通もっとヨロヨロしてるよ」と驚かれました。

 総合すると「やっぱり無痛分娩にして良かった」の一言に尽きます。そして、お薦めします。

まとめ

メリット

  • 痛くない!

 これに尽きます。本当に痛くなくなります。体感的には、100ある痛みが1~2くらいにまで和らいだ感じでした。
 ちなみに、無痛分娩という名称がメジャーですが、実際には「和痛分娩 痛みを和らげる分娩」のが近いと、私が出産した病院では説明されていました。完全に痛みを取ってしまうと、レポ中にデメリットとして挙げた「いきみにくい、いきめない」という問題が出てきてしまうため、いきめる程度の痛みは残しておくそうです。

  • 産後の回復が早い!

 体力の消耗が少なく、回復も早かったです。歩くと、思わず「よっこいしょ」と声が出てしまうようなだるさや、鈍い痛みがありました。しかし、横になっている分にはどちらもほとんどありませんでした。ただ、動けるからと動いてしまうのはデメリットにもなり得るかなと思いました。産後に無理をしてしまうと、回復が遅れるどころか、大きなダメージとなるので、意識して安静にする必要があるかと思います。

デメリット

 今回のお産では、私自身はデメリットを感じませんでした。強いて言うなら、実施可能な日が限られているため、私のように産気づくタイミングによっては、無痛分娩出来なくなる可能性が高いことかなと思います。私も、当直の先生が麻酔できない先生だったら、無痛分娩出来ませんでした。
 一般的なデメリットとしては、痛みがどの程度なくなるかは個人差が大きいというものがあるかと思います。中にはほとんど痛みが取れなかったという方もいるそうで、こればかりは実際に麻酔をかけてみるまで分かりません。
 また、いきむタイミングを掴みづらく、分娩が長引くことで、赤ちゃんが弱ってしまい、帝王切開に切り替わることもあるそうです。
 デメリットに関しては、お母様や赤ちゃんの命を左右するものも多いため、当ブログの内容は参考程度にとどめ、お医者様の説明をしっかりお受けになって下さいね。
       

最後に

 ネットで「無痛分娩」と検索すると、過去の事故やリスクを強調する記事が山ほど出てきます。その結果だけを見れば「無痛分娩はリスクの高い危険な分娩方法」と思ってしまうのも無理はありません。夫や実母にも「無痛分娩って危なくない?」と何度か言われたことがあります。
 ただ、病院もそのリスクは分かっているだろうし、だからこそ万が一の事態に備え、分娩できる日や対象者を決めています。無痛分娩可能かどうかは、かかりつけの先生が検診を通じて総合的に判断してくださると思うので、そこでゴーサインが出たのなら、必要以上に怖がらなくても良いかなと個人的には思います。

 以上、無痛分娩体験レポでした。


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自己紹介とこのブログについて

自己紹介

 初めまして、和泉(id:c151014)と申します。
 平成31年2月に第一子を出産し、現在育休中のアラサーです。趣味は旅行で、主に京都・奈良に行くことが多いです。

はじめに

 当ブログでは、妊娠・出産に関するテーマについて、個人の体験談をベースに「当時の自分は、こんな情報を求めていた」という情報を加えて書いています。
 初めての妊娠・出産は未知の世界で、毎日のようにネットで検索を繰り返していました。しかし、ネットにはたくさんの情報がある一方で、自分の知りたい情報にピンポイントで辿り着くのが難しかったです。当時の自分は「妊娠・出産に関する一般的な知識」と「妊産婦さんの生の声」の両方を求めていました。しかし、両方が記載されているブログはほとんどなく、色んなWEBサイトを行き来していました。自分にとっては、それがすごく非効率的に感じられました。その経験から、当ブログでは上記2つをまとめた記事を書いています。このブログが、今現在妊娠されている・育児をされている方の役に立てれば幸いです。

免責事項

 医療情報を扱う記事を書くにあたって、書籍・WEB共に信憑性の高い情報を調べ、それを元にまとめていますが、あくまで一個人の判断によるものです。個人の体験がベースとなっているため、全ての方に当てはまる内容ではありません
 また、個人的な健康相談は受け付けておりませんご自身やお子様の健康状態で、不安や疑問を感じることがありましたら、当ブログに記載している情報で判断をせず、かかりつけのお医者様へご相談していただくようお願いします。あなたや、あなたのお子様の体について誰よりも詳しく、正確に判断してくださるのは、実際に診てくださるお医者様の他にはいません。


 その他にも、育児で活躍したおもちゃやグッズ、はたまた趣味の旅行についても、色々書けたらなと思っています。